老眼を引き起こす原因とは? 水晶体の老化について

Aging of the lens

老眼の原因となる水晶体の老化の仕組みを詳しく解説します

老眼の原因とはどのようなものでしょうか?

年を取ると誰にでも訪れる老眼。
この老眼となる主な原因は、眼球を構成している組織の一つである水晶体が、老朽化によって固く変化してしまうことによります。
細胞が老化していくことにより、水晶体は、本来持っていた弾力性を保つことができなくなっていきます。
これによって、水晶体自体の硬化が始まり、それがやがて老眼へと繋がっていくのです。
年老いることにより、身体中の筋力が低下したり、関節が思うように曲がらなくなるといった経験は、誰にでもあるものと思います。
それと同じように、目も衰えていくのです。

水晶体はどのように変化するのでしょうか?

それでは、老眼の原因となる水晶体の変化が、実際どのように起こっていくのかを詳しく見ていきたいと思います。
まず、水晶体とは、タンパク質で構成された、非常に柔らかく弾力性を持つ組織です。
鏡で瞳を覗き込むとわかるように、その組織自体は透明度が強く、また、ゴムのようなしなやかさを持っています。
水晶体の組織は皮に包まれたような状態で密封されており、新しい細胞は組織の表面部で生成され、古くなるにつれてどんどん組織の奥へと畳み込まれていきます。
年齢にしておおよそ三十代くらいまでの、いわゆる老眼になる前の水晶体は、組織全体がまだ瑞々しい状態です。
この状態の水晶体は、新陳代謝が活発に行われています。
このため、水晶体の表面は常に新しい細胞が生まれてきており、組織全体も弾力に富んでいます。
しかし、老眼が始まる頃の水晶体は、新陳代謝が滞り始め、新しい細胞も以前ほどには生成されなくなり、組織全体が徐々に老朽化していきます。
古くなった細胞は水晶体の奥へと畳み込まれていき、そのままそこに留まります。
これは古い水晶体の細胞が、捨てられることなく、奥へ奥へと溜まっていくことを意味しています。
このような水晶体の細胞の時間経過による移動の流れは、身体の表面を覆う皮膚などの細胞とは、全く違う性質を示しています。
身体の表面を覆う皮膚の場合、新しい細胞が生まれてくるのは、皮膚の内側、奥の方となります。
そして、皮膚の内側で生まれた細胞は、時間をかけて皮膚表面へと浮き上がってきます。
浮き上がってきた細胞は、やがて皮膚の表面へと達し、そこを終着点として、表面上で留まったまま老化していきます。
古くなった皮膚細胞は、垢として風呂場でこそげ取られたり、フケのような形ではがれ落ち、身体から離れていきます。
皮膚においては、老化した細胞が、自然と身体の外へ捨てられる形になっているのです。
水晶体の細胞は、そんな皮膚細胞とはまったく逆の流れを辿って、組織の奥に溜め込まれていきます。
古い細胞も、捨てられることなく、水晶体組織の中心部へと押し寄せられ、畳み込まれていきます。
このため、水晶体は年を経るにつれ、どんどん大きくなっていくます。
また、老化した水晶体は、新陳代謝の低下によって、水晶体を構成する細胞全体の鮮度を保つことが難しくなっていきます。
代謝には、細胞に酸素や栄養素を届ける働きがありますが、その代謝が衰えることによって、水晶体を構成する細胞の隅々にまで、酸素や栄養素を届けることが難しくなっていきます。
このような代謝の低下により、水晶体を構成するタンパク質が劣化したり、細胞自体の老化が止められなくなっていきます。
これらの水晶体の変化が、水晶体の弾力低下を招き、老眼の原因となるのです。

老眼に対してできることはあるでしょうか?

老化によって弾力性が低下した水晶体を元に戻すことはできません。
しかし、できる限り代謝が良くなるよう生活を改善し、老化のスピードをゆっくり滞らせることは可能です。
老眼がこれ以上悪化しないように、可能なことはどんどん取り組んでいきましょう。

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